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2007年7月

2007年7月17日 (火)

新選組のふるさと歴史館にて

ブログエッセイ 第4回近藤、土方、沖田が語るわたしの『新選組』


作:正木恵美(新刊『新選組』翻訳者)





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★新選組のふるさと歴史館にて


近藤「今は特別展『新選組京都の日々』をやっているのか」
土方「去年は『新選組誕生』だったから、
   時間の流れに沿って企画されているわけだ。なかなかいいな」
沖田「私たちの手紙が展示されてる。ちょっと気恥ずかしいですね」
土方「新選組の解説ビデオも面白く作られてるな」
沖田「翻訳者の正木さんの覚え書きによると、
   去年までは大河ドラマの小道具が展示されてて、大好評だったらしいですね。
   もう見られないのは残念だなあ」
土方「もうすぐ午後のパレードがメイン会場に到着するぞ」
近藤「急いで移動しよう」

*『新選組京都の日々』は、5月20日閉幕しています。


★ひの新選組まつりメイン会場(日野市役所前)にて

近藤「たくさんの人出だな」
土方「この辺りが見やすいかな」
沖田「パレードの先頭が見えてきました」
(パレードの全隊が到着後、パフォーマンスが始まる)
近藤「幕府軍対薩長軍の戦いの再現か。見ごたえがあるな」
沖田「去年は、大河ドラマで土方役を演じた山本耕史さんが
   ゲストで来てたんですよね。非常に盛り上がったそうです」
土方「今年もなかなかのものだったぞ」
近藤「ファンたちの新選組に対する思い入れがよく分かった。来年も来たいね」
沖田「ところで、時間がなくて井上源三郎資料館に行けませんでしたね。
   源さん、ごめんなさい」


★新選組の英語~英語で「新選組」をなんていう?

新選組原書


近藤「今日は『新選組』の原書を利用して、
   英語が堪能な伊東甲子太郎先生に講義をしていただく。
   では先生、よろしくお願いします」
伊東「はい。では、まず〈新選組〉を英語で言うとどうなるか。

  〈Newly Selected Corps

   となります。〈Corps〉という言葉には〈精鋭部隊〉という
   意味合いがあるのですよ」
沖田「カッコいいな」
藤堂平助「嬉しいですね。これからも、その名に恥じないように頑張ろう」
伊東「次に、〈局長〉は〈commander〉、〈副長〉は〈vice commander〉となります。
   ちなみに、土方くんは〈鬼の副長〉と呼ばれているから、
  〈Demon Commander〉ですね」
  (厳密には〈Demon Vice Commander〉ですが、〈Vice〉は省略されています)
沖田「面白いですね。土方さんが聞いたら、何と言うだろう」
藤堂「私たち〈副長助勤〉は?」
伊東「〈assistant vice commander〉です。
   まさに副長を助けて働くのですから、その意味が〈assistant〉に現れていますね。
   ちなみに、私の役職である〈参謀〉は、〈staff officer〉と言います」
藤堂「〈平隊士〉は?」
伊東「〈rank and file〉です。西洋の軍隊における一般の兵士を指す言葉ですね。
   ほかに訊きたいことは?」
沖田「〈幕府〉は何と言いますか?」
伊東「〈military government〉です。
   これは別の言い方をすれば〈軍事政権〉ということです。
   徳川家は武家で、武力を持って日本を支配したわけですから、
   そのような表現になっているわけですね」
沖田「なるほど。勉強になりますねえ」
伊東「では、これからも勉強に励むように」
沖田・藤堂「はーい」

と、ここで私は目が覚めました。なんともワクワクする夢を見たものです。
夢ということで、これまでの回で土方さんが自分の墓を訪問するなど、変な展開もありましたが、
どうぞ悪しからず。
いずれにせよ、新選組隊士たちが『新選組』の出版を喜んでくれていることを祈ります。
では、『新選組』をどうぞよろしくお願いしまーす。


――――――― 誠  誠  誠 ――――― 


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2007年7月12日 (木)

新選組まつり

ブログエッセイ 第3回
   近藤、土方、沖田が語るわたしの『新選組』
            作:正木恵美(新刊『新選組』翻訳者)



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沖田「ねえねえ、今度日野市で〈新選組まつり〉があるんです
   よ。行ってみませんか」
土方「久しぶりに故郷へ戻るのもいいな」
近藤「よし、決まりだ」


★ひの新選組まつり




沖田「そこらじゅうに〈ひの新選組まつり〉と書かれた幟がある。
気分が盛り上がりますね」
土方「翻訳者の正木さんは、去年(2006年)、取材旅行で日野
市に来たそうだ。まあ、取材というよりは観光目的だろうが
な(笑)。おまけに、今年も来ているらしい」
近藤「祭りもいいが、新選組ゆかりの資料館などもまわろうじゃ
   ないか」


★土方歳三資料館にて


沖田「土方さんの家、まだ残ってるんですね」
土方「もちろん、改築はしてあるが。家の一部が資料館になっているんだ。さあ入ろう」
近藤「お、トシの愛刀和泉守兼定(いずみのかみかねさだ)が展示してある」
土方「期間限定だがな」
沖田「当時の輝きそのままじゃないですか。保存状
   態がいいですね」
土方「庭も見てくれ。これが俺の植えた矢竹だ」
沖田「今も元気に育ってますね。すごい」
近藤「百年以上経っても、トシの生家を見守り続けているわけだ」



★石田寺(せきでんじ)にて



近藤「ここにトシの墓があるのか」
土方「自分の墓を訪れるというのは変な感じだが」
沖田「土方さんのお墓、新しい花が飾られてるし、お線香の煙が
   上がってますよ。お参りする人が多いんですね。土方さん、
   大人気だなあ」
土方「なんだか照れるな。それにしても、俺は箱館で戦死するわけだから、本当はここに
  『眠ってなんかいない』んだ。最近はやりの歌じゃないがね(笑)」




★池田屋にて
近藤「なんでこんなところに池田屋が?」
沖田「ここは食事処なんですよ」
近藤「なんだ、驚いたな。ちょうど腹も減っていることだし、入ってみるか」
土方「食事以外にもいろいろ楽しめそうだ。新選組の漫画やフィギュアなどが飾ってあるし」
沖田「ほら、メニューに私たちの名前がついてるんです。近藤勇丼に土方歳三丼、沖田総司丼」
近藤「面白いな。じゃ、それぞれ自分の名前の丼を注文してみるか」
(数分後、注文した丼が運ばれ、3人は食べはじめる)
3人「うまい!」
近藤「ぜひ次もまた来よう」



(翌日)




★高幡不動尊にて

沖田「土方さんの像だ。カッコいいなあ」
近藤「うらやましいぞ、トシ」
土方「(照れながら)和装の俺の写真は残ってないが、
   うまく再現してくれて、ありがたい」
近藤「そして、こっちが俺たち二人のために建てられ
   た『殉節両雄之碑』か」
沖田「この碑と土方像は『新選組』でも紹介されてますね」
土方「人がかなり集まってきたぞ。いよいよ新選組パレードの出発だな」
近藤「主要隊士はコンテストで選ばれるそうだ。参加者たちはかなり気合が入っているら
   しい」
土方「新選組を愛する人たちがこんなにもいるとは、感激だ」
沖田「ほら、出発しましたよ。ついていってみましょう」
土方「到着地点で各隊がちょっとしたアピールをするのか。なかなか楽しめるな」
近藤「パレードを堪能したところで、次は日野駅近辺の資料館などをまわろうじゃないか」



★日野宿本陣にて
近藤「昔はよくここに通って剣術の稽古をしたよな」
沖田「土方さんのお姉さんの嫁ぎ先でもあるから、土方さんはここに入り浸ってたんです
   よね」
土方「ここは、よく俺が昼寝していた部屋だ」
沖田「確かに風通しが良くて涼しそうですが。土方さん、ぐうたらだなあ」
土方「長い距離を歩いてくるから、疲れるんだよ!」



★佐藤彦五郎新選組資料館にて
近藤「ここは最近できた資料館だな」
沖田「近藤さんと土方さんの写真が展示してありますよ。『新選組』に載ってる写真と同じ
   ものですね」
近藤「ところで、さっきから入館者の方々が何かを待っているようだが」
土方「ちょっと訊いてこよう。(しばらくして)写真を焼き増しして販売しているそうだ。
   みんな、写真が出来上がるのを待っているらしい」
沖田「すごい~。確かに、お二人の生写真ですもんね」




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2007年7月 9日 (月)

第2回近藤、土方、沖田が語るわたしの『新選組』

ブログエッセイ 第2回

近藤、土方、沖田が語るわたしの『新選組』

作:正木恵美(新刊『新選組』翻訳者)
Photo_3



(近藤、土方、沖田の3人は、翻訳者Mが取材旅行と称して訪れた

京都の壬生界隈を散策している)

★壬生寺にて

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沖田「この境内で、私はよく近所の子供たちと遊んだものですよ。

懐かしいなあ」

土方「あっちに近藤さんの像や芹沢さんたちの墓があるから、行っ

てみよう」

沖田「たくさん絵馬が掛かっていますね。さすが、近藤さんにお願い

するだけあって、『剣道がうまくなりますように』というものが多いですね」


近藤「恋愛成就の祈願まである……。こんなことを頼まれても困るのだが(笑)」


★新選組屯所跡・八木邸にて


近藤「当時の建物がまだ残っているのか。すごい」


土方「ちゃんと内部が見学できるぞ」


近藤「芹沢さんたちの使っていた部屋だ。ここでガイドの説明を聞くわけか」


土方「ここから縁側越しに庭が見わたせて、風情があるんだよな」


沖田「ここは、あのとき、私たちが芹沢さんたちを襲撃した部屋でもあるんですよ。覚え
てます?」


土方「もちろん。苦々しい思い出だな。で、こちらが芹沢さんの絶命した部屋……」


沖田「あ、この鴨居。あのときの刀傷がまだ残ってるんですね。なんだか不思議な感じ…
…」


近藤「ところで、隊士姿の観光客がチラホラいるようだが……」


土方「この近くに隊服を貸し出す店があるらしいぜ」


沖田「隊服姿で八木邸にも入れるから、新選組隊士気分を思いきり味わえるわけですよ。
皆さん、楽しそう」



★新選組屯所跡・前川邸にて


近藤「懐かしい。俺たちが泊まっていたお宅だ」


土方「中には入れないのか。残念だな」


沖田「でも玄関先でお土産は売ってるんですね」


★光縁寺にて


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沖田「あった、山南さんのお墓」

近藤「山南さんの切腹は痛ましい出来事だったなあ……」

沖田「介錯したのは私ですからね。あのときの辛さといったら……(涙)」

土方「山南さんを死に追いやったのは、俺たちにも責任がある。しかし、これだけは言える。山南さんは今でも新選組の大切な幹部だ」


近藤「そうだな」


沖田「そうですよ」

(3人、京都の東山へ移動)


霊山(りょうぜん)歴史館にて


近藤「幕末・維新に関する資料がいろいろ展示されていて、勉強になるな」


土方「随時、展示物の入れ替えが行なわれるらしい。何度でも来る価値があるな」


沖田「ねえ、この模型おもしろいですよ。池田屋事件を再現してあるんです」


近藤「われわれの働きが認められた出来事だからな。光栄なことだ」


沖田「私たちのフィギュアが記録に忠実に配置されてますねえ」


近藤「玄関前で旗持って指揮をとってるのはトシか。なんか偉そうだな」


土方「まあまあ」


★月真院にて


沖田「ここが御陵衛士の屯所跡ですね」


土方「内部は非公開か……」


近藤「伊東甲子太郎先生も有能な人だったがなあ。袂を分かつ結果になったのは残念だ」


土方「京都にはまだまだ新選組ゆかりの地があるが、今回はここまで」

沖田「また来たいですね、京都」

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