新選組まつり
ブログエッセイ 第3回
近藤、土方、沖田が語るわたしの『新選組』
作:正木恵美(新刊『新選組』翻訳者)

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沖田「ねえねえ、今度日野市で〈新選組まつり〉があるんです
よ。行ってみませんか」
土方「久しぶりに故郷へ戻るのもいいな」
近藤「よし、決まりだ」
★ひの新選組まつり

沖田「そこらじゅうに〈ひの新選組まつり〉と書かれた幟がある。
気分が盛り上がりますね」
土方「翻訳者の正木さんは、去年(2006年)、取材旅行で日野
市に来たそうだ。まあ、取材というよりは観光目的だろうが
な(笑)。おまけに、今年も来ているらしい」
近藤「祭りもいいが、新選組ゆかりの資料館などもまわろうじゃ
ないか」
★土方歳三資料館にて
沖田「土方さんの家、まだ残ってるんですね」
土方「もちろん、改築はしてあるが。家の一部が資料館になっているんだ。さあ入ろう」
近藤「お、トシの愛刀和泉守兼定(いずみのかみかねさだ)が展示してある」
土方「期間限定だがな」
沖田「当時の輝きそのままじゃないですか。保存状
態がいいですね」
土方「庭も見てくれ。これが俺の植えた矢竹だ」
沖田「今も元気に育ってますね。すごい」
近藤「百年以上経っても、トシの生家を見守り続けているわけだ」

★石田寺(せきでんじ)にて

近藤「ここにトシの墓があるのか」
土方「自分の墓を訪れるというのは変な感じだが」
沖田「土方さんのお墓、新しい花が飾られてるし、お線香の煙が
上がってますよ。お参りする人が多いんですね。土方さん、
大人気だなあ」
土方「なんだか照れるな。それにしても、俺は箱館で戦死するわけだから、本当はここに
『眠ってなんかいない』んだ。最近はやりの歌じゃないがね(笑)」
★池田屋にて
近藤「なんでこんなところに池田屋が?」
沖田「ここは食事処なんですよ」
近藤「なんだ、驚いたな。ちょうど腹も減っていることだし、入ってみるか」
土方「食事以外にもいろいろ楽しめそうだ。新選組の漫画やフィギュアなどが飾ってあるし」
沖田「ほら、メニューに私たちの名前がついてるんです。近藤勇丼に土方歳三丼、沖田総司丼」
近藤「面白いな。じゃ、それぞれ自分の名前の丼を注文してみるか」
(数分後、注文した丼が運ばれ、3人は食べはじめる)
3人「うまい!」
近藤「ぜひ次もまた来よう」
(翌日)
沖田「土方さんの像だ。カッコいいなあ」
近藤「うらやましいぞ、トシ」
土方「(照れながら)和装の俺の写真は残ってないが、
うまく再現してくれて、ありがたい」
近藤「そして、こっちが俺たち二人のために建てられ
た『殉節両雄之碑』か」
沖田「この碑と土方像は『新選組』でも紹介されてますね」
土方「人がかなり集まってきたぞ。いよいよ新選組パレードの出発だな」
近藤「主要隊士はコンテストで選ばれるそうだ。参加者たちはかなり気合が入っているら
しい」
土方「新選組を愛する人たちがこんなにもいるとは、感激だ」
沖田「ほら、出発しましたよ。ついていってみましょう」
土方「到着地点で各隊がちょっとしたアピールをするのか。なかなか楽しめるな」
近藤「パレードを堪能したところで、次は日野駅近辺の資料館などをまわろうじゃないか」
★日野宿本陣にて
近藤「昔はよくここに通って剣術の稽古をしたよな」
沖田「土方さんのお姉さんの嫁ぎ先でもあるから、土方さんはここに入り浸ってたんです
よね」
土方「ここは、よく俺が昼寝していた部屋だ」
沖田「確かに風通しが良くて涼しそうですが。土方さん、ぐうたらだなあ」
土方「長い距離を歩いてくるから、疲れるんだよ!」
★佐藤彦五郎新選組資料館にて
近藤「ここは最近できた資料館だな」
沖田「近藤さんと土方さんの写真が展示してありますよ。『新選組』に載ってる写真と同じ
ものですね」
近藤「ところで、さっきから入館者の方々が何かを待っているようだが」
土方「ちょっと訊いてこよう。(しばらくして)写真を焼き増しして販売しているそうだ。
みんな、写真が出来上がるのを待っているらしい」
沖田「すごい~。確かに、お二人の生写真ですもんね」
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『新選組』
~将軍警護の最後の武士団~
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ロミュラス ヒルズボロウ著
正木恵美訳
定価:1470円(税込み)


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